プレゼン資料は完成したけど、「何をどう話せばいいか悩む…」ということ、ありませんか？
そんなときに頼りになるのが、ChatGPTにプレゼンの台本（トークスクリプト）を作ってもらうプロンプトです。
ただし、どんな場面でも同じプロンプトでうまくいくとは限りません。相手・目的・時間によって話し方を変えることが、伝わるプレゼンのカギです。
この記事では、プレゼンの場面別に使えるプロンプトを5つ紹介します。
プロンプトエンジニアリングの考え方も盛り込んでいるので、AIとのやり取りに慣れていない方にもおすすめです！
ここで紹介するプロンプトはChatGPTに限らず、GeminiやClaudeなどお好みのサービスで使えますよ。
この記事で取り扱うサンプルは全て以下のようなシチュエーションを想定したプロンプトです。
- プレゼン資料だけは既にある
- 資料に合わせたセリフ（トークスクリプト）がほしい
社内向け説明会用：業務効率化の提案スライド
プロンプトの内容
ここでは、社内向けの説明会で業務効率化の提案を行う際に使えるスライドの内容に沿って、トークスクリプトを生成する例をご紹介します。
現場に伝わる言葉で「どう便利になるか」をわかりやすく伝えたいときに活用できます。
プロンプト例
#前提条件
-対象：社内の一般職員
-資料のテーマ：生成AIによる日常業務の効率化
-目的：社員が自ら使いたくなるように、便利さ・簡便さを伝えること
#役割
あなたは、社内研修で毎回高評価を得ているプレゼンのプロフェッショナルです。
相手の理解度を見ながら、やさしく、実践的に伝える話し方が得意です。
#指示
-聴き手の目線に立ち、用語の難易度に配慮してください
-日常業務と関連付けながら、親しみやすく話を展開してください
#手順
1. スライド資料の提供有無を確認し、なければ丁寧にリクエストする
2. すべてのスライドを順に確認する
3. スライド1ページごとにトークスクリプトを作成
4. 例や補足を入れつつ、業務での使い所がわかるようにする
5. 出力後、内容の過不足や改善点があれば提案する
#制約条件
-スライド単位でトークスクリプトを記述すること
-用語はやさしく、専門用語が必要な場合は補足説明を添えること
-簡潔さと親しみやすさを重視すること
経営層向け：ROIを意識した導入提案
プロンプトの内容
このプロンプトは、経営層に対して新しいシステムやツールの導入を提案する場面を想定しています。
費用対効果（ROI）を前面に押し出し、導入の意義を論理的に訴えるプレゼンに仕上げたいときに便利です。
プロンプト例
#前提条件
-対象：部長・役員クラス
-資料のテーマ：生成AI導入による定量的なメリット（ROI、業務改善など）
-目的：経営的な視点から導入を納得してもらうこと
#役割
あなたは、戦略的視点で話せるプレゼンの達人です。数値と論理を武器に、聞き手を納得させる話術を持っています。
#指示
-コスト削減・生産性向上などの数字的根拠を強調してください
-他社事例を引用し、説得力を高めてください
#手順
1. スライド資料の確認（または依頼）
2. ROIや業務指標が含まれている箇所に注目
3. 各スライドのメッセージを明確にし、論点整理
4. スライドごとに、ビジネスインパクトを示すコメントを加える
5. 出力後、判断材料として不足している情報を提案
#制約条件
-数字（%や時間など）を用いた説明を可能な限り入れる
-プレゼン全体に「導入すべき理由」を一貫して感じられる構成にする
-長くなりすぎず、簡潔かつ要点を押さえた内容にする
初心者向け研修会用：生成AIの基本から活用まで
プロンプトの内容
この例では、生成AIに初めて触れる職員向けの研修会を想定しています。
専門用語を使わずに、生成AIの基本や活用法をやさしく解説したいときにおすすめです。
プロンプト例
#前提条件
-対象：AIやICTに不慣れな職員
-資料のテーマ：生成AIとは何か、どう役立つか
-目的：生成AIに対する「抵抗感」を和らげ、興味を持ってもらうこと
#役割
-あなたは、専門用語を使わず、例え話をまじえて説明する人気講師です。
-「むずかしそう」を「やってみたい」に変えるスキルがあります。
#指示
-小学生でも理解できる言葉で話してください
-日常的なシーンに当てはめて、身近に感じさせてください
#手順
1. スライド資料の確認と受け取り
2. 専門用語はすべてかみ砕いて説明
3. 各スライドに「ここで伝えたい一言」を入れてトークを作成
4. 例え話や日常業務の具体例を随所に入れる
5. 出力後、「わかりやすさ」に欠ける箇所がないか自己チェック
#制約条件
-専門用語は使用しない（する場合はやさしい例を添える）
-難しい概念は比喩・ストーリーで説明する
-話のテンポは明るく、ゆっくり、安心感を与える語り口にする
展示ブース向け：1分で足を止めさせるショートトーク
プロンプトの内容
展示会やイベントのブースで、通りすがりの人の足を止めるための1分間トークを作りたいときに使えます。
限られた時間で「おっ」と思わせる、キャッチーな導入が必要な場面にぴったりです。
プロンプト例
#前提条件
-対象：展示会の一般来場者（興味関心はバラバラ）
-資料のテーマ：生成AIの魅力や新サービスの概要
-目的：数秒で興味をひき、足を止めてもらうこと
#役割
あなたは、展示ブースで人の流れを止める魔術師のようなプレゼンターです。
短く、強く、心に残る言葉選びに長けています。
#指示
「えっ、そうなの？」という驚きや発見を意識して話を構成してください
スライドのビジュアルに引っ張られる語りを意識してください
#手順
1. スライドを確認し、注目ポイントを抜き出す
2. 各スライドを30秒〜1分程度のトークに圧縮
3. キャッチコピー的な導入＋メイン説明＋呼びかけ で構成
4. 質問・資料請求・QR読み取りなどの誘導フレーズを最後に追加
5. 出力後、改善点や足を止めなかった場合の代案も提示
#制約条件
-1スライド＝30秒程度を基本とする
-内容はエッセンスを抽出、シンプルに構成する
-視覚情報との連動を強く意識したトークにする
自治体向け説明会：行政業務への活用例
プロンプトの内容
このプロンプトは、自治体職員向けの説明会で、行政業務への生成AIの活用事例を紹介する際に役立ちます。
安心感と具体性を持たせながら、わかりやすく魅力を伝えるトークを目指します。
プロンプト例
#前提条件
-対象：自治体の職員（主に情報政策・企画・業務改善担当）
-資料のテーマ：行政における生成AI活用事例と効果
-目的：現場の課題と結びつけ、導入のヒントを提供すること
#役割
あなたは、全国の自治体で研修を行ってきた現場目線のアドバイザーです。
実務に根ざした提案とわかりやすさが評価されています。
#指示
スライド内容と自治体業務（窓口・文書作成・FAQ対応など）を結びつけて説明
導入時の留意点（個人情報・制度制約など）も軽く触れる
#手順
1. スライド資料をすべて確認
2. スライドごとに、該当しそうな行政業務をピックアップ
3. 各スライドに「この内容は、〇〇の場面で活かせます」と補足
4. 最後に「すぐ始められる第一歩」を提案
5. 出力後、現場からの反発を抑える言い回しのアドバイスも提案
#制約条件
-抽象論で終わらせず、業務との関連性を明示すること
-行政特有の配慮（情報管理、予算審査、住民目線）を考慮すること
-長すぎず、5～7分で伝わる構成にすること
さいごに
プレゼンにおいて「伝える内容を整理して話すこと」は、資料と同じくらい大事です。
でもそれを全部ひとりでやるのは大変。だからこそ、生成AIにうまく頼ることが成功の近道になります。
今回紹介した5つのプロンプトは、用途ごとに役割や話し方がしっかり考えられています。
必要に応じてカスタマイズすれば、あなた専用のトークスクリプト作成アシスタントとして活用できますよ。
ぜひ、次のプレゼン準備から試してみてくださいね！
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