【いまさらのコマンドプロンプト】すぐに使える情シスご用達のWindowsコマンド集

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Windowsのコマンドプロンプト(cmd)は、初心者には少し敷居が高く感じられるかもしれません。

この記事では「ver」や「ping」といった基本的なコマンドから、バッチ処理や権限設定に使える高度なコマンドまで、60種類以上を厳選して紹介します。操作の手順や活用シーンもわかりやすく解説しているので、初心者でも「できる!」と実感できる内容です。

コマンドプロンプトを使えば、GUIでは難しい操作も簡単にできるようになりますよ。基本から応用まで、しっかりサポートしますね。

うーん、コマンドって難しそう…でも使いこなせたらかっこいいし、やってみたいな!

コマンドプロンプトの起動方法

Windowsキー+Rで「cmd」と入力、またはスタートメニューから「cmd」や「コマンドプロンプト」を検索することで起動できます。手軽に開けるので、まずは慣れておきましょう。

そもそも cmd とは?

コマンドプロンプト(cmd.exe)はWindowsに標準搭載されたCLI(コマンドライン・インターフェイス)で、テキストベースで操作できる画面のことです。GUIではできない便利な操作が多数あります。

コマンドプロンプトで多用する基本的なコマンド

以下は日常でも役立つ、シンプルかつ基本的なコマンドです。

ver

ver単体でOSのバージョンを表示します。
バッチ内で条件分岐にも活用可能です。例:if "%ver%"=="10.0.19045" ...というようにOS別処理切り替えに便利です。

date

現在の日付を表示・変更します。date /tで表示のみ、dateで新しい日付を入力可能。ログ管理や日付条件付き処理に役立ちます。

shutdown

PCをシャットダウンします。/sでシャットダウン、/rで再起動、/t 0で即時実行。夜間バッチ後の自動電源OFFなどに。

taskkill

指定プロセスを強制終了します。taskkill /IM notepad.exe /Fのように実行。暴走プロセスや無応答アプリ終了に便利。

color

コンソールの背景色・文字色を変更します。color 0Aで黒背景+緑文字など。作業中の視認性向上やスクリプト演出に。

getmac

MACアドレスを確認します。getmac /v /fo listで詳細表示。ネットワーク機器登録やセキュリティ制限設定に活用。

ipconfig

IPアドレスやネットワーク設定を表示します。ipconfig /allで詳細、/release/renewで再取得。通信トラブル診断に必須。

ping

通信確認やネットワーク障害のチェック。ping xxx.xxx.xxx.xxx -n 10で10回試行。遅延やパケットロスの有無を簡単に確認可能です。

pathping

経路追跡+パケット損失率を確認します。pathping example.comで遅延箇所特定に有効。tracerouteとpingを融合させてものと捉えていいでしょう。

nslookup

DNS情報を取得します。nslookup example.comでIP確認、set type=MXでメールサーバ情報取得も可能。

chkdsk

ディスクのエラーを検査・修正します。chkdsk C: /f /rで修復&不良セクタ回復。異音や動作不良時の診断に。

gpupdate

グループポリシーを更新します。gpupdate /forceで即時反映。AD環境でのポリシー変更後テスト時に有用。

mkdir

ディレクトリ(フォルダ)を作成します。mkdir "C:\Logs\2025"で階層作成可能。スクリプトの初期設定でよく使用。

tasklist

現在稼働中プロセス一覧を表示します。tasklist /vで詳細。特定アプリのPID確認や負荷調査に便利。

timeout

一時停止します。timeout /t 10 /nobreakで10秒待機。バッチ処理の間隔調整やリソース安定化に。

type

テキストファイルの内容を表示します。type log.txtで中身確認。フィルターと組み合わせてログ解析も可能。

vol

ドライブのボリュームラベルとシリアル番号を表示します。vol C:で確認。ライセンス認証や管理用に。

systeminfo

OS、CPU、メモリ、ホットフィックスなど詳細情報を表示。systeminfo | find "OS"で必要部分抽出可。

netstat

TCP接続やポートの使用状況を表示します。netstat -anoでPID表示。不審な通信やポート競合確認に。

help

利用可能なコマンド一覧や詳細を表示します。help dirのように特定コマンド指定でオプションも確認可能。

コマンドプロンプトで多用する高度なコマンド

次に、少し専門的ですが覚えておくと心強いコマンドたちです。

telnet

リモート接続に使えるが、事前に有効化が必要です。
ネットワーク機器の設定画面に直接アクセスしたいときや、特定ポートの疎通確認に利用します。

利用例

telnet [ホスト名またはIP] [ポート番号]

klist

Kerberosチケットを確認・管理します。
ドメイン環境での認証不具合調査や、古いチケットを手動で削除したい場合に便利です。

利用例

klist tickets
klist purge

ちなみにKerberos(ケルベロス)はネットワーク認証の仕組みで、Klistでそのチケット情報を確認できます。

fc

ファイルの比較(テキスト/バイナリ)。
設定ファイルやコードが意図せず変更されていないか確認する時に使います。

rem バイナリ比較
fc /b file1 file2

rem テキスト比較
fc /l file1 file2

powercfg -energy

電源の診断レポートを取得。
ノートPCのバッテリー消耗が早い原因や、省電力設定の不具合を特定するのに役立ちます。

powercfg -energy -output report.html

cacls

ファイルのアクセス権(ACL)を表示・変更。
アクセス制限の調整や、共有ファイルの権限付与・剥奪を行いたいときに使用します。

rem フル権限付与
cacls file.txt /E /G ユーザー:F

ACL(アクセス制御リスト)はファイルやフォルダーへの権限設定リストで、誰が何をできるかを制御します。

arp

ARPキャッシュの表示・設定。
LAN内のIPとMACの対応関係を確認したり、不正なARP情報を削除して通信を正常化します。

rem 表示
arp -a

rem 削除
arp -d

chgport

COMポートの確認・再割り当て。
シリアル機器が特定ポートでしか動作しない場合に、ポート番号を変更して対応します。

chgport COM1=COM2

cipher

NTFSファイルの暗号化・ステータス確認。
機密データを暗号化して保護したり、暗号化解除を行う際に使います。

rem 暗号化
cipher /e folder

rem 復号化
cipher /d folder

cmdkey

証明書などの認証情報を管理。
Windowsに保存された共有フォルダやリモート接続用の資格情報を管理します。

rem 一覧
cmdkey /list

rem 削除
cmdkey /delete

dispdiag

ディスプレイ診断、ログ出力も可能。
画面のちらつきや表示不具合がある際、ハードウェア診断用のログを取得するのに使います。

dispdiag -out report.dat

driverquery

インストール済みデバイスドライバ一覧。
ドライバのバージョン確認や不具合調査時に利用します。

rem 詳細表示
driverquery /v

rem CSV形式
driverquery /fo csv

fondue

Windows UpdateをCMDから実行。
GUIを開かずにWindows機能の有効化や更新を行いたい場合に便利です。

fondue /enable-feature:TelnetClient

hwrcomp

手書き認識辞書の管理(インストール/更新)。
ペンタブやタッチパネル端末での文字認識精度向上に使用します。

rem 更新
hwrcomp -u

rem インストール
hwrcomp -i

makecab

ファイルやフォルダーを圧縮。
CAB形式での軽量配布やバックアップに活用します。

makecab file.txt file.cab

mrinfo

ルーターのインターフェース情報取得。
マルチキャスト環境の構成やルータ情報を確認する際に使います。

mrinfo [ルーターIP]

pentnt

古いPentiumの演算エラー検出。
古いハードウェアでの浮動小数点演算エラー診断に利用されます。

pentnt(オプションなし)

reagentc

Windowsの回復環境を設定・確認。
回復パーティションが機能しているか確認や有効化時に使用します。

reagentc /info

recover

故障ディスクからデータ復旧。
読み取りエラーが出るファイルのデータを可能な限り復旧します。

recover file.txt

repair-bde

BitLocker対応ドライブの修復。
暗号化ドライブが損傷した際のデータ回収に使います。

repair-bde C: D: -rp <回復パスワード>

runas

別ユーザー権限でプログラム実行。
管理者権限や別アカウントでのコマンド実行時に利用します。

runas /user:admin cmd

chgusr

ターミナルサーバーのインストールモード変更。
リモートデスクトップサービスの設定変更時に使用します。

chgusr /install

cmstp

Connection Managerのセットアップ情報操作。
VPNやダイヤルアップ接続プロファイルをコマンドで設定します。

cmstp profile.inf

ctty

標準入出力のデバイスを変更。
バッチ処理で入力元を切り替えるなど特殊な操作に使います。

ctty CON

forfiles

ファイル条件でコマンドを実行。
古いログファイルの一括削除など自動メンテナンスで便利です。

forfiles /m *.log /d -7 /c "cmd /c del @file"

format

ディスクをフォーマット。
USBやHDDのファイルシステム初期化に使用します。

format E: /fs:NTFS /q

fsutil

NTFS管理や特殊ファイル処理。
ディスクの状態確認やジャンクション作成など管理者向け機能に利用します。

fsutil dirty query C:

ftp

FTPでファイル送受信。
FTPサーバーへのファイルアップロード・ダウンロードを行います。

ftp [ホスト名]

gpresult

グループポリシーの結果表示。
適用されたポリシーとその影響を調査します。

gpresult /h report.html

graftabl

拡張文字セットの表示を可能にする。
コマンドプロンプトで特殊文字や外国語文字を正しく表示します。

graftabl 936

hostname

PCのホスト名を表示。
ネットワーク識別名を確認するために使用します。

hostname(オプションなし)

icacls

詳細なアクセス制御リストの管理。
フォルダやファイルの権限設定・バックアップ・復元に利用します。

icacls file.txt /grant user:F

iscsicli

iSCSI接続を操作するツール。
iSCSIターゲットの接続・管理・診断を行います。

iscsicli ListTargets

ktmutil

トランザクション管理ユーティリティ。
分散トランザクションの状態確認や制御に使います。

ktmutil list t

label

ドライブのラベル作成・変更・削除。
ドライブ識別用に名前を付け直したいときに使用します。

label E: BACKUP

lodctr

パフォーマンスカウンター設定更新。
破損したカウンタ設定を修復や再登録する場合に使用します。

lodctr /r

logman

パフォーマンスログやイベントログの管理。
CPUやメモリ使用状況の長期監視や調査に利用します。

logman start mylog -p "Processor" -o log.etl

まとめ

cmdには、基本操作から高度な診断まで幅広く使えるコマンドが揃っています。慣れれば、手作業より早く正確な処理が可能になります。まずは基本から試し、少しずつ応用へ進みましょう。

cmdを使いこなせるようになると、自分のPCを自在に操る感覚が味わえます。焦らず一歩ずつ、楽しみながら学んでいきましょう。

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