古いLinuxディストリビューション等では、USBメモリを挿しても自動マウントしてくれないものがあります。
この記事ではそのような場合の対応手順について解説します。
USBメモリを手動マウントする手順
マウント前の確認作業
まず、USBメモリを挿す前に、現状Linux(CentOS)に接続されているHDDを把握するため ls コマンドを下記のように打ちます。最後のアスタリスクはワイルドカード(sda,sda1,sdb,sdb1……等なんでも対象の意)です。
ls /dev/sd*
すると下記のような結果が返ってきます。
/dev/sda dev/sda1 /dev/sda2 /dev/sdb /dev/sdb1
この結果から「現状5つのドライブが認識されている」と捉えます。
次にUSBメモリを挿します。機器側が認識するとターミナルに下記がでます。(なぜか2行出たりします)
sd 6:0:0:0: [sdc] Assuming drive cache: write through
sd 6:0:0:0: [sdc] Assuming drive cache: write through
もう一度 ls コマンドを使い、接続されているHDDを確認します。
ls /dev/sd*
以下のような結果が返ってきます。
/dev/sda dev/sda1 /dev/sda2 /dev/sdb /dev/sdb1 /dev/sdc
この結果から、今回は「/dev/sdc」が挿したUSBメモリであると判断できます。この時点ではまだ接続されているだけです。
マウントしているファイルシステムを確認しましょう。(まずは一望する)
df -a
以下のような項目の並びで結果が返ってきます。ここに「/dev/sdc」はありません。まだマウントしていないからです。(※自動マウント機能がある場合はここですでに 「/dev/sdc」 が表示されます)
filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on
/dev/sdb1 xxxxxxx yyyyy zzzzzz 9% /boot
:
(略)
マウント
それではいよいよマウントします。
mount -t vfat /dev/sdc /mnt
再度「df -a」でマウント状態を確認し、きちんと「/dev/sdc」が認識されていることを確認します。
必要な処理の実行
ここでは必要な処理を「USBメモリへのデータコピー」と仮定し、コピーを実行します。
以下はdataフォルダを丸ごとUSBメモリへコピーする例です。USBのパスはマウント時の登録名(mnt)を指定します。
cp -a /data /mnt
アンマウント
必要な処理が完了したらアンマウントします。
umount /mnt
この後、結構長時間USBメモリが点滅していたり、コマンドの実行状態が終わらなかったりしますが、気にせず待てばOKです。
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