ドラマ「探偵の探偵」であのWindowsの呪いのコマンドが登場したという話

cmd

コマンドプロンプトの起動を起動する。

/c

コマンド実行後にコマンドプロンプトを終了する（cmdのオプション）

rd

ディレクトリを削除するコマンド(rmdirもOK)

/s

フォルダの中にサブフォルダがある場合それも全て削除する（rdのオプション）

/q

確認メッセージを非表示にする（rdのオプション）

c:\

削除範囲を「cドライブ」と指定（rdの引数）

以上を一言でいうと、「コマンドプロンプト（黒い画面）上で、cドライブにあるファイルを有無を言わさず削除する」コマンドです。Windowsではcドライブにシステムファイルをたくさん持ってますので、これらを削除するとWindows自体が機能しなくなります。

実際はこのシーンで、アングラなフリーの探偵は「ファイル名を指定して実行」から、上記のコマンドに適切にスペースを入れずにたたいてたので、処理は実行されることはないはずです。（不自然だったので一時停止して確認しました。）

ドラマではこんな感じ。一切スペースなし。

ですがこのシーンでは、エンターキー押下後、動くはずのないコマンドプロンプト（風のもの）がきちんと起動して、動くはずのない削除処理がきちんと実行されていきました。さらに、実際にはこれを実行したとしてもこんなにきれいに「削除されました」の文言が並ぶこともありません。「アクセスが拒否されました」という文言がでてきた方がむしろ現実に即しているといえるでしょう。

もしかすると、これらの映像は何らかの「ハッカー系映像を撮るときの詰め合わせ」的な、魅せるためだけ用のツールキットが業界内に存在したりするのかもしれませんし、その場で詳しい人が即席で用意したのかもしれません。業界のことはよくわかりませんが、そういう視点でみると制作側のいろいろな工夫が伝わってきて、別の角度からもドラマの面白さを感じることができますね。