Windows Insider Canaryチャネルで、2025年7月11日付で Windows 11 Insider Preview Build 27898 がリリースされました。
これまでDevやBetaチャネルで導入されていたいくつかの新機能が、ついにCanaryチャネルにも展開され、さらにタスクバーに小さいアイコンが使えるようになるなど、ユーザー体験の改善が進んでいます。
システム管理者向けの「Quick Machine Recovery」など、新旧の機能が一堂に会した注目のアップデートです。この記事では、初心者にもわかりやすく解説します。

このビルドでは、従来Dev/Betaチャネルでテストされていた機能が一斉にCanaryへ展開されていて、特にタスクバーのアイコンサイズ設定や自動リカバリ機能が注目されますよ

タスクバーのアイコンが小さくなる?自動リカバリって勝手に修復してくれるってこと?
新機能は?
今回のBuild 27898では、これまでのDevチャネルやBetaチャネルでテストされてきた機能の一部が、ついにCanaryチャネルにも展開されました。その中でも注目すべきポイントを順に見ていきましょう。
タスクバーに小さいアイコンを表示可能に
タスクバーに表示されるアプリアイコンを小さくできる設定が追加されました。これにより、より多くのアプリをタスクバーに並べられるようになり、作業スペースが圧迫されにくくなります。設定では「常に小さいアイコンを使用する」「タスクバーが混雑したときのみ」「小さいアイコンを使用しない」といった選択肢が用意されており、自分の好みに合わせて柔軟にカスタマイズできます。

地味に見えるけど、画面の限られたスペースを有効活用できる重要なUI改善なんですよ
Quick Machine Recovery(クイック・マシン・リカバリー)の導入
Windowsが正常に起動しない問題を自動で検知し、復旧する「Quick Machine Recovery」機能が追加されました。これはMicrosoftが進める「Windows Resiliency Initiative(回復力の高いWindowsの構築)」の一環として設計されたもので、リカバリ環境(WinRE)からインターネット経由でWindows Updateにアクセスし、必要な修復コンポーネントを取得してシステムを回復させます。
システム管理者はIntuneやRemoteRemediation CSPを使ってこの機能を有効化・制御することも可能です。

システム管理者の負担が軽くなりそう!
音声アクセス辞書に単語を追加可能に
Windowsの音声操作機能「Voice Access」において、ユーザーが独自の単語を辞書に追加できるようになりました。これにより、名前や専門用語などが正しく認識されやすくなり、より自然な音声入力体験が実現します。たとえば、「ChatGPT」や「Kojima-san」など、従来の辞書には存在しない語句も自分で登録できます。

音声認識のカスタマイズが進むことで、より多くの人が音声操作を日常に取り入れやすくなります
Narratorの画面カーテン機能の追加
スクリーンリーダーである「Narrator」に、新たに「画面カーテン(Screen Curtain)」機能が追加されました。これを有効にすると、画面が真っ黒になり視覚的な情報が遮断されます。視覚に頼らないユーザーが集中して操作できるようにするだけでなく、プライバシー保護にも効果的です。

アクセシビリティは見えないところで進化しています。全ユーザーに優しいOSを目指す姿勢が表れていますね
共有ウィンドウにリンクのプレビューを表示
Windowsの共有ウィンドウでは、リンクを共有する際にそのリンクのプレビューが表示されるようになりました。これにより、誤送信の防止や確認作業の負担が軽減され、共有体験がよりスマートになります。特にファイル共有やTeamsでのやり取りが多いビジネスシーンで便利に活用できそうです。

視覚的に確認できるのは、ビジネスシーンにおいては地味ながらありがたいな
まとめ
Build 27898は、Canaryチャネルにおける待望のタスクバー小アイコンや、システム管理者向けの自動回復機能「Quick Machine Recovery」、音声アクセスやアクセシビリティ強化に関わる改善が含まれた重要なビルドです。開発・テスト環境で最新機能をいち早く試したい方には見逃せないアップデートとなっています
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