「WindowsからNASにアクセスできなくなった」というユーザからの連絡は結構多いです。
実はWindowsのバージョンによっては、デフォルトの設定では古いNASにアクセスできなくなります。
この記事では、Windowsの設定に起因するこうした接続問題を解決するための具体的な方法を詳しく説明します。
もちろん「LANケーブルが外れていた」「ネットワークハブが故障した」など、ハードウェアに起因する問題も考えられますが、ここではあくまでWindowsの仕様の観点から解説していきます。
NASにアクセスできない原因
まず、NASにアクセスできない原因としては、WindowsのセキュリティアップデートによるSMB1.0プロトコルの無効化が考えられます。
SMB1.0プロトコルが既定で無効化されることで、古いNASデバイスへの接続が阻害されることがあります。
SMB(Server Message Block)プロトコルは、ファイル共有に用いられる規格です
SMB1.0は、セキュリティ上の理由から、Windows10の途中のバージョンあたりから、デフォルトでは無効化されています。これが原因で古いNASにアクセスできなくなることがあるのです。
SMB1.0をコントロールパネルから有効化する方法
まずは通常のGUI操作で、コントロールパネルからSMB1.0を有効化する手順を紹介します。以下の手順でコントロールパネルを使用して設定を変更することが可能です。
- コントロールパネルを開き、「プログラムと機能」を選択します。
(Windowsキー+Rで「ファイル名を指定して実行」を出し、「control」と入力してEnterするのが魅せる開き方ですね) - 左のメニューから「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックします。
- リストの中から「SMB 1.0/CIFSファイル共有のサポート」を見つけます。それにチェックを付け、[OK]をクリックして設定を適用します。
これでWindowsがNASとSMB1.0を介して通信できるようになります。再起動を求められることもあるので、その場合はPCを再起動してください。
SMB1.0をコマンド一発で有効化する方法
この手順では、多忙なユーザー向けに、コマンドプロンプトを用いてSMB1.0を迅速に有効化する方法を紹介します。これにより、より素早く設定を変更することができます:
- Windowsキー+Rで「ファイル名を指定して実行」を出し、「cmd」と検索して、Shift+Ctrl+Enterキーを押すことで、コマンドプロンプトを管理者として開きます。
- 次のコマンドを入力してEnterキーを押します
dism /online /enable-feature /featurename:SMB1Protocol
- コマンドが成功したことを確認し、必要に応じてPCを再起動します。下記でYキーを押すと即再起動になります。
それでもNASにアクセスできない場合に試すべきこと
SMB1.0を有効化してもNASに接続できない場合、経験上、「対象マシンがWindows 11(22H2)である」というケースが最も多かったです。
以下の手順でバージョンをあげてやりましょう。
- Windowsキー+Rで「ファイル名を指定して実行」を開き、「winver」と入力してEnterします。
- バージョンが「22H2」でないか確認します。
- バージョンが「22H2」の場合、バージョンを「23H2」以降にあげましょう。下記記事では最短で22H2から23H2にバージョンアップする方法を紹介していますので参照してみてください。
Windowsをもっと使いたおす方法
Windowsをもっと使いたおすための学習方法ついてはこちらにまとめています。
本ブログでは業務に役立つ技術情報をこれからも発信していきますので、困った時にはぜひ参考にしてみて下さいね。
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