【選択したディスクにはMBRパーティションテーブルがあります】手っ取り早くGPTに変換する方法

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古いPCにWindows11をインストールしようとしたら、「選択したディスクにはMBRパーティションテーブルがあります」「ディスクX パーティションX にWindows11をインストールできません」ってエラーが出て、インストールが進められません。

ああ、そのエラーはよくある問題ですよ。Windows11は、基本的にGPT形式のディスクを必要とするからね。PCのハードディスクがMBR形式になっていたら、そのままではインストールできませんよ。

そうだったんですね…。じゃあ、このMBRっていう形式をGPTに変えればいいってことですか?

その通りです。では今回は手っ取り早くMBRをGPTに変換する方法を紹介しますね。

「選択したディスクにはMBRパーティションテーブルがあります。」エラーの内容

まずはエラー内容をあらためて確認してみましょう。
MBRパーティションがある場合、以下のようなエラーが出ます。

選択したディスクにはMBRパーティションテーブルがあります。EFIシステムではオペレーティングシステムはGPTディスクにのみインストールできます。

ディスクX パーティションX にWindows11をインストールできません

「選択したディスクにはMBRパーティションテーブルがあります。」の原因

パソコンの起動方式(UEFI)と、ディスクの形式(MBR)が合っていない

これは、パソコンの起動方式(UEFI)と、ディスクの形式(MBR)が合っていないことが原因で発生します。

パソコンのハードディスク(SSDやHDD)には、データを整理するための形式(ルール)があります。それが「MBR(エムビーアール)」や「GPT(ジーピーティー)」と呼ばれるものです。

  • MBR:昔からある古い形式。Windows 7などではよく使われていました。
  • GPT:新しい形式で、Windows 11などの最新OSではこちらが必要になります。

Windows 11は「UEFI+GPT」がルール

Windows 11をインストールするには、以下の2つの条件が必要です。

  • パソコンが「UEFI」という新しい起動方式で動いていること
  • インストール先のディスクが「GPT形式」であること

ところが、古いパソコンや中古のパソコンだと、ディスクが「MBR形式」のままになっていることがあります。
すると、Windows 11は「このディスクにはインストールできません」と言って、エラーを出すのです。

これを改善する最も手っ取り早い方法は、MBRをGPTに変換することです。

GPTとMBRについてもっと詳しく

一応GPTとMBRが何かということにも触れておきましょう。

GPT(GUIDパーティションテーブル)

GUIDパーティションテーブル(GUID Partition Table=GPT)は、最新のディスクパーティション方式のひとつで、理論上最大 8ゼタバイト(ZiB)、すなわち 約86億テラバイト に及ぶ大容量のストレージ領域を定義・管理することが可能です。

GPTは、従来のMBR方式では対応できなかった大容量ディスクの使用を可能にし、さらに1つのディスクに最大128個のパーティションを作成できるという柔軟性も備えています。また、各パーティション情報の冗長コピーが保持されており、破損時の復旧性にも優れています。

UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)と組み合わせて使用されることが多く、最新のPCでは標準的なパーティション形式です。

MBR(マスターブートレコード)

マスターブートレコード(Master Boot Record=MBR)は、古くから使われているディスクパーティション方式で、最大 2テラバイト(TB) までのストレージ領域を定義・管理することができます。

MBRでは、1つのディスクに作成できるパーティションの数が基本的に最大4つ(プライマリパーティション)に制限されており、それ以上のパーティションを作成する場合には拡張パーティションと論理パーティションの仕組みを使う必要があります。

MBRはBIOS(Basic Input/Output System)と連携して動作しますが、ディスク容量やパーティション数の制限により、現在ではGPT方式への移行が進んでいます。

手っ取り早くMBRをGPTに変換する方法

  1. この画面のまま、Shiftキー + F10キーを押す
    → 同画面上でコマンドプロンプトが起動します。
  2. diskpart と入力し、Enterキーを押す
    → ディスク管理用のコマンドラインツール「diskpart」が起動します。
  3. list disk と入力し、Enterキーを押す
    → 接続されているディスクの一覧が表示されます。インストール先のディスク番号(例:Disk 0)を確認してください。
  4. select disk 0 と入力し、Enterキーを押す
    → 「0」の部分は、手順2で確認した対象ディスクの番号に置き換えてください。ここで選んだディスクに対して操作を行います。
  5. clean と入力し、Enterキーを押す
    → 選択したディスク内のすべてのパーティションとデータが削除され、クリーンな状態になります。
  6. convert gpt と入力し、Enterキーを押す
    → ディスクのパーティションスタイルをGPT形式に変換します。(ちなみに、逆にMBR形式に変換したい場合は convert mbr と入力します。)
  7. exit と入力し、Enterキーを押す
    → diskpartを終了します。その後、コマンドプロンプトも×で閉じてください。
  8. 「最新の情報に更新(R)」をクリックする

新しいOS(Windows11)をインストールすることができるようになり、「次へ」が押せるようになったことが確認できると思います。

正常にインストールの準備が整いました。

補足

この記事では、「Windows 11は基本的にGPT形式のディスクを必要とする」といった旨を書いています。これは基本的には間違っていませんが、一部例外もありますので補足しておきます。

Windows 11 の 公式のシステム要件としては、「UEFIファームウェア(レガシーBIOS非対応)」「セキュアブート対応」「TPM 2.0」といったものがあります。

これらの要件を満たすためには、システムディスクがGPT形式である必要があります。MBR形式ではUEFIモードでの起動ができないため、公式にはGPTが必須とされます。

ただし、MBR形式のディスクでも、非公式な方法でインストールすることは可能です。(UEFI要件やTPMチェックを回避するなどの手段が調べたらたくさん出てくるかと思います)。

ですが、この方法は公式のサポート外であり、Microsoftの公式ガイドラインからは外れています。以降のWindowsUpdate時などの保証はされませんので、このような方法は「自己責任で」ということになります。

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